最小作用の原理とラグランジアン


ラグランジアンが、なぜ運動エネルギーと位置エネルギーの差で定義されるのか考えます。

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最小作用の原理とラグランジアン

物体が運動している時、運動エネルギー\(K\)と位置エネルギー\(V\)の和は、エネルギー保存則のため定数\(C\)となり、その時間積分を
$$\int dt(K+V)=C\cdot t$$

とおく。もし、始点と終点は固定したまま、運動の経路の途中で仮想変位を考えると、運動エネルギーが\(\delta K\)増えれば、その分位置エネルギーは\(\delta V\)減らなくてはならない。
$$\int dt(K+V+\delta K-\delta V)=C\cdot t$$

\(\delta K-\delta V\)はもちろん0だが、あえてそのまま残しておく。\(K+V\)の時間積分は\(C\cdot t\)なので、
$$\delta\int dt(K-V)=0$$

が残る。\(\delta K-\delta V\)が0なので当たり前の式だが、ここでラグランジアン\(L\)
$$\fbox{\(L≡K-V\)}$$

と作用\(S\)
$$\fbox{\(S≡\int dtL\)}$$

を定義すると、
$$\fbox{\(\delta S=\delta\int dtL=0\)}$$

となる。この式は、エネルギー保存則により、ラグランジアンの変位\(\delta L=\delta K-\delta V\)が0だと言うことを前提に導入したが、ここで逆の考え方をしてみる。

つまり、「ラグランジアンの変位はあらゆる値をとる可能性があるが、実際の物体はその変位が0になるように運動する」と考えるのである。

もっと言えば、「物体は作用が停留値を取るように運動する(最小作用の原理)」と言う。

停留値は、関数の微分が0の点(極小・極大・変曲点)なので、必ずしも作用の最小値というわけではないが、作用の絶対値だと思って分かりやすく最小作用の原理と呼ばれている。

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