ポアソン方程式とは
が与えられたとき、
を満たすを求める2階の楕円型偏微分方程式をポアソン方程式と言う。楕円形の意味は、ダランベールの式の形からきている。
電磁気学におけるポアソン方程式の具体例
マクスウェル方程式の
に電磁場と静電ポテンシャルの関係式
を代入すると
となリ、電荷密度の分布が与えられた場合の静電ポテンシャルを求めるポアソン方程式となる。
ポアソン方程式の特殊解
領域と、その外で0になる関数に対するポアソン方程式の解は、
となる。先程の電磁気学の例で言えば、なので、領域の中にのみ電荷が分布する。ある任意の点電荷の位置をとして、積分を無視して考えれば、
と、にある点電荷が作る位置での静電ポテンシャルの式となる。したがって、領域でを積分すれば、重ね合わせの原理で、位置での全体の静電ポテンシャルが求まる。
特殊解の証明とグリーン関数
証明は、特殊解をポアソン方程式に代入してとなれば良いが、のとき、特殊解の被積分関数の分母が0になり発散してしまうので、まずは、の積分領域をを含む領域とを含まない領域に分けて
を考える。領域では発散しないのでそのまま計算すると、
となる。これは、電磁気学の例で見ると、
となり、だから、電荷が無い場所では電場の発散が0になることと対応している。したがって、この特殊解をポアソン方程式に代入して値を持つのは、領域のの時のみだから、ポアソン方程式は、デルタ関数を使って
のように書ける。ここで関数を
と定義すると、
となるので、関数と特殊解を見比べて、
となっていれば、特殊解がポアソン方程式を満たすことを証明できる。このように微分方程式の境界値問題を解くために導入される関数をグリーン関数と呼ぶ。(従って、グリーン関数は決まった式があるわけではなく、解きたい微分方程式によって式が変わる)として、関数の定義式より、
となるので、で微分して右辺になるように考えると、グリーン関数は、
となる。更に極座標で考えると
となリ、確かに先程の式のとおりなので、特殊解がポアソン方程式を満たすことがわかる。
※の計算について
、も同様に計算して
となる。