ベクトル空間

スポンサーリンク

基底

3次元空間のベクトルx(x1,x2,x3)は、単位ベクトルe1(1,0,0)e2(0,1,0)e3(0,0,1)を使って、
x=x1e1+x2e2+x3e3=x1(100)+x2(010)+x3(001)=(x1x2x3)
と表される。このような単位ベクトルを基底と言う。基底は大きさ1で互いに直交している。大きさが1のベクトルを正規化されていると言い、基底の集まりを正規直交系と言う。

線形変換

ベクトルの長さや向きを変える変換を線形変換(もしくは1次変換)と言う。線形変換により、x(x1,x2,x3)からx(x1,x2,x3)に変換されるとき、この演算を
x=Ax
と表す。A演算子(数学では線形作用素)と言い、行列で書くと
(x1x2x3)=(a11a12a13a21a22a23a31a32a33)(x1x2x3)
となる。また、線形変換には元に戻すような逆変換が必ずあり、
x=A1x
と表す。元々の式より
x=Ax=AA1x
となり、
AA1=E
である。

内積(スカラー積)

なす角θの2つのベクトルの内積を
xx=xtx=(x1x2x3)(x1x2x3)=x1x1+x2x2+x3x3=xxcosθ
で定義する。定義より、直交しているベクトルの内積は0になる。自分自身との内積はノルムと呼ばれ、ベクトルの長さの2乗に等しい。また、基底の内積は、
eiej=δij
の関係があり、正規直交性を表している。

要素

ベクトルや行列の中の数を要素と言う。ベクトルxのベクトル要素は、
xi=eixx1=(100)(x1x2x3)
で求まる。また、演算子Aの行列要素は、
aij=eiAeja12=(100)(a11a12a13a21a22a23a31a32a33)(010)=(a11a12a13)(010)
で求まる。

座標変換

基底の変換

基底e1e2e3の系から基底e1e2e3の系に座標変換することを考える。例えば、変換前の基底e1の行列要素を変換後の基底で表せば、
e1=(e1e1e2e1e3e1)=e1e1e1+e2e1e2+e3e1e3
となるから、基底は
(e1e2e3)=(e1e1e2e1e3e1e1e2e2e2e3e2e1e3e2e3e3e3)(e1e2e3)
のように変換される。

ベクトルの座標変換

あるベクトルxについて、座標変換の前と後のそれぞれの基底で表し、上記の基底の座標変換を適用すると
x=(x1x2x3)(e1e2e3)=(x1x2x3)(e1e2e3)=(x1x2x3)(e1e1e2e1e3e1e1e2e2e2e3e2e1e3e2e3e3e3)(e1e2e3)
となる。2番目と4番目を比較すると、ベクトルxの座標変換は
(x1x2x3)=(e1e1e1e2e1e3e2e1e2e2e2e3e3e1e3e2e3e3)(x1x2x3)
となることがわかる。座標変換を表す演算子をTとすると、
x(x)=Tx(x)
となる。同様に、逆変換は、
(x1x2x3)=(e1e1e1e2e1e3e2e1e2e2e2e3e3e1e3e2e3e3)(x1x2x3)
となる。よく見ると、逆変換は行と列を入れ替えた転置行列T~=T1となっている。したがって、逆変換の性質から
TT~=TT1=E
である。

演算子の座標変換

Tx=T(Ax)=TAT1Tx
より、演算子の座標変換は、
A=TAT1
となる。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です