絶対値

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絶対値の定義

絶対値は、実数から正負の符号を除いたものを言う。

$$|x|=\pm x$$

定義より、絶対値は原点からの距離であり、ノルムと呼ばれる。

絶対値の性質

$$\begin{eqnarray}
|a|&\geqq&0\\
|a|&\geqq&a\\
|a|^2&=&a^2\\
|ab|&=&|a||b|\\
|a|-|b|&\leqq&|a\pm b|\leqq|a|+|b|(証明は下記参照)
\end{eqnarray}$$

絶対値を含む不等式の証明

\(|a|-|b|\leqq|a\pm b|\leqq|a|+|b|\)を考える。左の項が負の場合、他の項が正なので左の不等式は必ず成り立つ。左の項が正の場合、すべての項が正なので各項を2乗しても不等号の向きは変わらない。2乗してから大小関係を比較すると、

\begin{eqnarray}
|a\pm b|^2&=&(a\pm b)^2\\
&=&a^2\pm 2ab+b^2\\
(|a|+|b|)^2&=&|a|^2+2|a||b|+|b|^2\\
&=&a^2+2|ab|+b^2\\
(|a|-|b|)^2&=&|a|^2-2|a||b|+|b|^2\\&=&a^2-2|ab|+b^2
\end{eqnarray}

となるので、

\begin{eqnarray}
(|a|+|b|)^2-|a\pm b|^2&=&2|ab|\mp 2ab\geqq 0\\
|a\pm b|^2-(|a|-|b|)^2&=&\pm 2ab+2|ab|\geqq0
\end{eqnarray}

となり、2乗をはずして元に戻すと、\(|a|-|b|\leqq|a\pm b|\leqq|a|+|b|\)となる。

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